from 西野浩輝

ここ数ヶ月、ネットフリックスやアマゾンプライムで過去のドラマ・映画を見ることが増えた人も多いのではないでしょうか?

かく言う私もその一人。

その中で「これは名作だ!」と思えたイチ押しの作品を見つけました。

タイトルは、『空飛ぶ広報室』。

2013年に放映されたTVドラマで、航空自衛隊の広報室を舞台にしています。

このドラマ、やたら名ゼリフが多いのですが、その中でもとりわけ私が気に入っている一節をご紹介したいと思います。

柴田恭兵演じる鷺坂広報室長が職場の部下との飲み会で言ったセリフです。

「酒を飲むときは、〇〇の話をしよう」

この「〇〇」、なんだと思いますか?

答えは、「明日」です。

要は、「酒の席では、未来を語ろう」ということ。

考えてみれば、職場飲み会では、

「上司が滔々と語る昔の武勇伝」といった『過去』の話や、
「延々と続く会社への不平や愚痴」といった『現在』の話が語られがちです。

「上司の自慢オンパレード」は聞いていて痛々しいだけだし、「終わりなき愚痴大会」は苦い後味が残るだけです。

だから、鷺坂室長は「『過去』や『現在』から一旦離れて、未来を語りあいながら、気持ちよくお酒を飲もう」ということを言いたかったのです。

視点を未来に向けて、

「こんなことをやってみたらおもしろかも?!」
「どんどん可能性が広がるよね?」

とワクワクしながら、夢や志を語ると俄然お酒がおいしくなりそうですよね?

ちなみに、私の知り合いの女性でこのことを体現している、「リアル版・鷺坂室長」と呼べる人がいます。

緊急事態宣言が始まる前の3月から、有志を集めて「コロナ後の未来を語る」オンライン飲み会を継続的に開催しています。

「後ろ向きになりがちなときこそ、明るく、前を向いて未来を語り合うことで、みんなで元気になりたい!」と彼女は言います。

実際、飲み会で集まった同士たちと一緒に新しいビジネスを始めつつあるとのこと。

改めて「明日を語る」ことのパワーを実感しました。

ただし、こういう疑念を持つ人がいるかもしれません。

「未来のことを考えると、むしろ不安になってしまい逆効果なのでは?」

ズバリ言いましょう。

不安だって語っちゃえってこと。

アメリカのUCLAなどで「不安などのネガティブ感情をあえて言葉にすることの効用」についての研究結果があります。

簡単に言うと、「なんとなく不安な状態」のままより、それを明確に言葉にした方が不安が減るらしいのです。

不安に蓋をして自分をごまかす必要などありません。
口にして仲間と共有すると、意外とすっきりするもの。

その上で少しずつ、未来への希望や思いを語っていけばいいんです。

多くの方は今、コロナの影響でいろいろと不安だと思います。

だからこそ、あえて仲間と「明日」を語り合ってみませんか?

きっとあなたに「前進する強い力」を与えてくれるはずです。

西野浩輝写真マーキュリッチ代表取締役
西野浩輝
「人は変われる!」をモットーに年間150日の企業研修をおこなう教育のプロフェッショナル。トップセールス・経営者・外資系勤務など、これまでの自身の経験を活かして、グローバルに活躍できるプレゼンター人材の輩出に取り組んでいる。
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