
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(略称CTC)のグループ企業であるCTCテクノロジー株式会社様は、ITシステムの導入・構築から保守・運用までを一貫して担っている企業です。同社の西日本アカウントサービス本部では今回、アクティブヒアリング研修を実施されました。研修を実施したねらいや、マーキュリッチが提供した研修内容に対する評価などについて、関西サービス第1部関西アカウントサービス第2課 課長の永野篤志様と、中四国サービス部広島サービス課 課長の須田良孝様にお話を伺いました。
ヒアリング力を鍛えることが営業力を高めることにつながる
今回、アクティブヒアリング研修を実施されたねらいについて教えてください
永野様 ヒアリング力を鍛えることが、営業力の強化に直結すると考えたからです。
当社はシステムの導入・構築から保守・運用までを担っている企業であり、営業職だけでなくエンジニア職の社員も、お客様先に出向く機会が多くあります。その際に、直接お客様から今のシステムでお困りのことや望んでいることなどを聞き出せれば、お客様の課題解決やニーズの実現に結びつく魅力的な提案を行うことが可能になります。しかし実際には、「聞き出す」ことが十分にできていないという現状がありました。
営業力の強化は、当社にとって大きな課題です。そこで私たち西日本アカウントサービス本部では、営業活動をテーマとしたワーキンググループを設けており、私と須田もメンバーとして参加しています。ワーキンググループでは以前、当社の元社員だった方を招いて、営業に関する座談会を開催したことがありました。そのときのその方の発言で印象深かったのが、「優秀な営業は、ハードな質問ができる」という言葉でした。
「ハードな質問」とは、一歩踏み込んだ質問ということだと思います。ハードな質問ができてこそ、お客様の課題やニーズを深いレベルでつかむことができます。しかし多くの社員は、お客様に対して一歩踏み込んだ質問をするのが怖いし、質問の仕方もわかりません。ヒアリングができてこそ、営業の場面でお客様に刺さる提案ができるわけですから、ぜひ社員にヒアリング力を身につけさせたいと考えました。
須田様 永野が抱いていたヒアリング力に対する課題意識は、私も共有していました。マインドとスキルの両面から社員のヒアリング力の底上げを図りたい。そこで私たちが事務局として運営を担うかたちで、研修を実施することにしました。
当社が求める2つの条件をマーキュリッチはクリアしていた
研修会社にマーキュリッチを選んだ理由は何でしょうか?

永野様 ヒアリング研修を実施しようと考えたときに、真っ先に頭に浮かんだのがマーキュリッチさんでした。と言いますのは私自身が10数年前に、CTCグループが実施し、マーキュリッチの野村さんが研修講師を務めたプレゼンテーション研修を受講したことがあり、そのときのことが強く印象に残っていたからです。
特に強烈に覚えているのは、研修の中での私のプレゼンに対する野村さんの個別フィードバックが非常に的確だったことでした。プロの目線から自分の課題を指摘してもらえました。また研修中の野村さんの「どんなに最高の表情や話し方で、理路整然としたわかりやすいプレゼンを行ったとしても、提案の中身に価値がなければ聴き手の心には届かない」という言葉も、これまでそうした視点でプレゼンを捉えたことがなかったこともあり、とても新鮮でした。そこで当時、マーキュリッチさんが提供していたほかの研修も受けたいと考え、上司に頼んでライティング研修などを受講させていただきました。
今回私たちは研修会社の選定にあたって、二つの条件を満たしていることを重視しました。一つはヒアリング研修でありつつも、営業場面でのプレゼンや提案につながる研修になっていることです。私たちのゴールは、社員がお客様に刺さる提案ができるようになることであり、そのためにヒアリング力の強化を図ろうとしています。ですからヒアリング力を鍛えるだけでなく、そこで得た情報をどう提案に結びつけるかという視点まで含んだ研修にしたいと考えていました。その点、プレゼンのプロであるマーキュリッチさんなら、そうした視点で研修を提供してもらえると考えました。 もう一つは、研修の中身が濃く、講師が魅力的であることです。その点についても私の過去の受講経験から、マーキュリッチさんなら間違いないと判断しました。
研修の冒頭で受講者の心をつかんでくれた
実際にマーキュリッチが提供した研修は、期待通りのものだったでしょうか?
永野様 期待以上でした。まず冒頭のつかみが素晴らしかったです。
研修を実施するにあたって、私たちには一つ不安がありました。今回の研修は、西日本アカウントサービス本部の各部署のリーダーが、受講させたい社員を3名ずつ指名して、計20名で実施する形式を採用しました。営業職もいればエンジニア職の社員もいますし、課長職もいれば若手もいます。公募制ではないため、「上司に言われたから仕方なく」といった気持ちで研修に臨んでいる社員もいるのではないかと想定していました。
そうした中で、今回も講師を務めてくれた野村さんは研修の冒頭で、マーキュリッチさん自身が自社のウェブサイトの制作会社を選んだ際の実体験を話してくださいました。複数の会社の中で、1社だけがマーキュリッチさんの思いや考えをしっかりと引き出すヒアリングをしてくれた。そのうえで「御社がやりたいことを実現するためにはこういうサイトがいいのでは?」という提案をしてきた。他社とその会社の提案内容の差は一目瞭然であったため、迷うことなくその会社に決めたというエピソードでした。
ヒアリングができているかどうかで提案の刺さり方がまったく違うということが、リアルな実例として伝わってきました。今回の研修では、どの受講者も非常に前向きな姿勢で臨んでいましたが、それはこの冒頭のつかみが大きかったと思います。
研修内容の中で特に印象に残ったことはありますか
永野様 ヒアリングで聞くべき内容を4つのカテゴリーに分類したうえで、どの順番で何を聞いていけばいいかを体系的に教えていただけたのが深く印象に残っています。カテゴリーと聞く順番を意識しながら質問することで、こちらも聞きやすく相手も答えやすいヒアリングとなり、より深いレベルの情報を引き出せます。これまで多くの社員ができていなかった「ハードな質問」「一歩踏み込んだ質問」をするための方法を学ぶことができました。
研修は、若手社員から課長職まで多様な社員が受講しました。どの受講者にとっても、学びの多い研修になっていたでしょうか?
永野様 はい、なっていたと思います。若手社員にとっては、ヒアリングの考え方と方法を基礎から学べる研修内容でした。一方、ある程度ヒアリングの経験がある社員にとっては、これまで感覚でやってきたことを体系的に整理する機会が得られました。また、ヒアリングがうまくできたときとできなかったときの原因も明確になり、今後どこを改善していけばさらに上達できるかの道筋をつかむことができたと思います。
ちなみに今回の研修には、私も一受講者として参加しました。そこで感じたのは、「自分はヒアリング力をまだまだ継続的に高めていく必要がある」ということでした。研修の最後に「不動産屋を訪れたお客様に対して物件のニーズをヒアリングする」というロールプレイングを行ったのですが、研修で学んだことを十分に活かしたヒアリングができず、「この深さのヒアリングでは、ありきたりな提案しかできないな」ということを痛感したのです。
研修でヒアリングの「やり方を学ぶ」ことと、実際に「できるようになる」ことの間には大きな隔たりがあります。だからこそ「学んだ」ことを「できるようになる」ために、継続的に努力していこうという思いを抱きました。
仮説を立てたうえでヒアリングに臨むことの重要性に気づく
ほかの受講者のみなさまは、研修に対してどんな感想を述べていましたか
永野様 研修後にアンケートを実施したのですが、非常に高い結果となりました。研修内容については、「大変満足」と答えた受講者が約8割、「満足」が約2割に達しました。また講師の野村さんについては、8割強が「大変満足」、2割弱が「満足」と答えました。これだけの高評価が得られることはなかなかないことです。
須田様 アンケートの自由記述の中で私が特に印象に残ったのは、「事前にお客様についてリサーチをしたうえで、ヒアリングに臨むことが大切であることがわかった」という声でした。ヒアリングは行き当たりばったりではうまくいきません。あらかじめお客様について調べ、「こうした課題を抱えているのではないか」といった仮説を立てたうえでヒアリングを行うことが、より深い答えを引き出すカギとなる。それに気づいた社員は、今後のヒアリングへの向き合い方が変わってくることになるだろうと思いました。
研修後、受講者の意識や姿勢に変化は見られますか?

須田様 意外に思われるかもしれませんが、話し方がうまくなったと感じます。相手から話を聞き出すためには、相手の状況や気持ちに配慮しながら、わかりやすく丁寧に言葉を選ぶことが求められます。そのため話し方にも変化が生まれたのかもしれません。
永野様 一受講者として自分自身の変化を振り返ると、ヒアリングの際に使える手札が増えたと感じています。また、これまで感覚でやっていたことを、ロジックを意識しながら行えるようになったことも大きな変化ですね。
最後に今後の研修計画について教えてください
永野様 まだ未定ですが、二つの方向で考えています。一つは、今回アクティブヒアリング研修を受けなかったほかの社員に、同じ内容の研修を受けさせることです。アンケート結果を見ても、継続して実施する価値は十分にあります。
もう一つは、今回の受講者を対象にロールプレイングを行う場を設定することです。ロールプレイングによって、研修で学んだことが実際に身についているかを確認することができます。できればそのときには野村さんにも参加いただきフィードバックをもらえると、効果測定とブラッシュアップを同時に行えると思っています。
本日はお忙しい中、ありがとうございました。貴重なお話を伺うことができました
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※取材日時 2026年3月
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