毎日ニュースで話題になっている、メジャーリーガーの大谷翔平選手。皆さんは彼が高校時代に書いたマンダラチャートをご覧になったことはありますか?以前、テレビでも取り上げられていたので見たことがある人もいらっしゃるかと思います。

マンダラチャートは9つのマスの中心に目標を書き、それを囲む8マスに達成のために必要な事柄を書くという目標達成のフレームワークです。

大谷選手が中心に書いた目標は「8球団からドラフト1位を取る」。そして、その周囲に書いた目標達成に必要な事柄の1つに「運」を挙げています。

「運なんて自分ではコントロールできない」と感じている方もいると思いますが、大谷選手はそうは考えておらず、かなり早い段階で「努力によって、運を良くすることができる」と信じていたようです。

その「運のマネジメント」が、類を見ないほどの現在の彼の成功につながる一因になったのではないでしょうか?

今回のコラムは、この「運」についてです。

・運の良い人はどのような共通項があるのか?
・強運を引き寄せるためには何をすればいいのか?

そういったことをお知りになりたい方は、この後に続く本文をご覧ください。

運が良い人に共通する「3+1」の法則とは?

ビジネス、人生の成功において「運」はつきものですよね?すごく努力したのに報われなかったり、逆にたまたまラッキーが重なって棚ぼたの成果を得たり・・。

ここであなたに質問です。

「あなたは幸運を引き寄せる方法を知りたいですか?」

おそらく、Yesでしょう。

多くの人は、「どうせなら運に恵まれた、ツイてる人生を送りたい」と思うはず。私自身、この「運」というものに対して昔から非常に関心が高く、これまでいろいろな本を読み、個人的に研究をしてきました。

ただ、正直言って今まで読んだ本はどれも個人的体験から来る意見に過ぎず、「それってあなたの主観ですよね?」と思わせるものがほとんどでした。

なのですが、数か月前に出会った本は少し毛色が違っており、かなり納得性が高いものでした。

本のタイトルは、『運のいい人の法則 』(リチャード・ワイズマン博士著)

なぜ納得感があったかと言うと、数年がかりで数百人を対象に、インタビューと実験を行った上で導き出した法則を述べてくれていたからです。

運のいい人の3つの共通点

以下に、その本の中で述べている「運のいい人の3つの共通点」を紹介したいと思います。

1つめは、外向的であること。

ただし、これは単に「積極的に人に話しかけること」を言ってるのではなく、広いヒューマンネットワークを持ち、かつできるだけその繋がりを切らさないことのようです。

2つめが、心理的余裕を持って人生を送っていること。

本の中では「神経症的傾向が低いこと」と表現していますが、私が勝手にわかりやすい日本語に言い変えました。

ここで言う「心理的余裕」とは、「あれもしなきゃ、これもしなきゃ、ああどうしよう?」と一杯一杯にならないメンタルの状態のことです。道にお金が落ちていたら、それに気づくことができる余裕があるとも言えます(笑)。

3つめが、好奇心が強いことです。

本では「開放性」と言っています。簡単に言うと、「小さいことでいいので、常に新しいことを試そうとする姿勢」です。

こうやって言葉にしてみると、さほど意外なものはありませんが、「それをやれば確かに人生の成功確率が上がりそう」と思わせるものでした。

この本を読み、私自身も改めて実践したいと思い、実際にいろいろな場面で適用してみました。

実際に運がいい人にインタビューをしてみた。

ただし、話はそこで終わりません。

この本の内容が本当に身近な人たちに当てはまるのかを、私が日頃から「この人は運がいい」と感じている人達にインタビューすることで、私なりに実地調査してみたのです。仕事柄もあり、理論を検証せずにおれない性格なので(笑)。

結論から言うと、全員「言われてみれば、自分にも当てはまると思う」という反応でした。

ただ、インタビューを通じてもう一つ新たな共通点を発見しました。

それは全員あたかも示し合わせたように、「周囲の人に恵まれてる」と口にしていたことです。これは「幸運を引き寄せる」ことと、どういう関係があるのでしょうか?

私なりに理屈をつけてみました。

「周囲の人に恵まれてる」と「幸運を引き寄せる」の相関関係

そもそもの前提を話すと、これら強運を持つ人たちは、他の「運が良くない」人に比べて周囲に良い人ばかりが集まっているかというと、そうではないでしょう。正直言って、人の足を引っ張りたがるような嫌な人たちだっているはずです。なのに「恵まれている」と本気で思っている。

そこから類推できる重要なポイントは、取り巻く状況の「良い面」に光を当てて人生を送っていることと、感謝の念を抱いて生きているということです。周囲に強く感謝していると、普通は自然とGiveしようとするはずです。

するとどうなるか?

人間は普通、施されたら施し返そうと思うものです(ちなみに、これは心理学的に「返報性の法則」と言われます)。結果として、感謝の念を持って周囲の人にGiveする人は、周囲からGive backされるのです。それによって、幸運が舞い込むようになり、「周囲の人に恵まれてる」という言葉に至る。つまり、「幸運を呼び込むスパイラル」を無意識に回しているわけです。

再度質問をします。

「あなたは幸運を引き寄せたいですか?」

Yesの人は、ぜひ「外向性」「精神的余裕」「好奇心」に加えて「感謝の念」の、合わせて「3+1」を実践してみてください。必ずやより運の良い人生があなたを待ち受けているでしょう。

西野浩輝写真マーキュリッチ代表取締役
西野浩輝
「人は変われる!」をモットーに年間150日の企業研修をおこなう教育のプロフェッショナル。トップセールス・経営者・外資系勤務など、これまでの自身の経験を活かして、グローバルに活躍できるプレゼンター人材の輩出に取り組んでいる。
西野著書写真

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