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from 西野浩輝

私はできるだけ定期的にスポーツジムに行き、パーソナルトレーナーの指導のもと身体を鍛えるようにしています。何といっても研修講師は身体が資本ですから。

ただし、鍛えるべき筋力は身体だけではありません。頭の筋力強化も同じ位かもっと大事。

「生涯現役のプレゼン指導家」をモットーにしている手前、常日頃から「プレゼンの筋力アップ」にも励んでいます。

今回は私が常日頃、意識して鍛えている「プレゼン筋」の鍛え方についてお伝えしたいと思います。

「プレゼン筋」を鍛える

最近、私が力を入れているのが、週2~3回の頻度で、朝6時台の時間を使って「早朝プレゼン筋トレ」をするというもの。

筋肉には、長時間身体を動かすうえで大切な役割を担う「遅筋」と、瞬発力が求められる際に必要となる「速筋」がありますが、これはプレゼン筋肉も同じです。

時間をかけて完成度の高いプレゼンへと練り上げていく際には、「プレゼン遅筋」が中心的な役割を担います。

一方でプレゼン本番の際、聴衆から予想外の質問をされるなど、臨機応変な対応が求められるときには「プレゼン速筋」がキーとなります。

このうち今私が特に強化しているのは、プレゼン速筋のほうです。

「難しいお題」を「その場で即興」で「英語」で話す

早朝プレゼン筋トレでは、長年の友人でもあるプロの研修講師の人にパートナーになってもらい、Skypeを使っておこなっています。

相手がその場で出したお題について、「何を話すか」を頭の中ですぐにまとめて、3分以内でプレゼンするというものです。

しかもそのお題というのが、

「あなたは自分のお葬式の際に、友人からどんな弔辞を読んでほしいですか?」
「アメリカの大統領候補の1人になり切って、3分演説をしてください」

といったように、意表を突かれるものばかり。

だからこそプレゼン速筋が鍛えられます。

実際のプレゼンでも、プレゼン速筋が必要になるのは、聴衆から思いもよらない質問をされて、一瞬答えに窮しそうになってしまったときです。そんな場面でも、たじろぐことなく説得力のある答え方ができないと信頼を失ってしまいます。

日頃からプレゼン速筋をどれだけ鍛えているかがカギを握るのです。

ちなみにこの早朝プレゼントレーニングのやりとりはもちろん英語です。

「難しいお題」を「その場で即興」で「英語」でプレゼンしなくてはいけないという、三重苦の中でトレーニングをしているわけです。

筋トレと同じで、自分に高い負荷をかけることで筋肉を鍛えることを狙っています。

相手も自分もお互いにプロですから、「恥ずかしいプレゼンはできない」というプレッシャーもあり、おかげで本番さながらの緊張感を感じながら取り組んでいます。

どんな質問にも、その場ですぐに的確に答えたい

営業場面において、お客さんを相手に提案プレゼンをしていると、「なるほど。その角度から質問をされたのは初めてだな」というような、とても鋭い質問を投げかけられることがあります。

そうした場面でも、私は、とりあえずその場を取り繕ったような答えではなく、きちんと質問の意図を読み取ったうえで、相手の納得が十分に得られる答え方ができるようになりたいと考えています。

振られた話題について、今その場で的確に答えられるためのプレゼン瞬発力をさらに高めていきたいのです。

そうした思いを持って、早朝プレゼントレーニングに取り組んでいます。

いずれどこかみなさんの前でも、その成果をお見せできる場面が訪れるかもしれません。

そのときに備えて、プレゼン速筋を鍛え続けていきたいと思っています。