
三井住友トラストグループ株式会社様は、三井住友信託銀行を中核子会社とする信託グループの持株会社です。同社の代表執行役社長CEOの大山一也様は、2026年4月の社長就任にあたり、マーキュリッチが提供するプレゼンテーションに関するエグゼクティブ向けマンツーマンコンサルティングを1回2時間、計4回にわたって受けられました。大山様に、コンサルティングを受けようと思われた経緯や、内容に対する評価についてお話を伺いました。
ホールディングスの社長就任を機に、プレゼンのプロの指導を受けることにした
今回、プレゼンテーションに関するマンツーマンコンサルティングを受けようと思われた経緯を教えてください

大山様 2026年4月より、三井住友トラストグループの社長に就任することが決まったのを機に、コンサルティングを受けることにしました。
私はそれまでは5年間にわたり、グループ会社の三井住友信託銀行の社長を務めてきました。当然、信託銀行の社長時代にも、従業員やお客様に対してプレゼンテーションをする機会は多くありました。ただし、上場会社である持株会社の社長になりますと、株主や投資家に向けたIRプレゼンの機会が多くあります。IRプレゼンは、株主や投資家のみなさまにとって投資判断の重要な材料となるものであり、当社の事業戦略等を正確かつ深く理解していただくことが求められます。
私自身は、経営企画部門が長かったこともあり、社長スピーチ原稿の草案作成にも数多く携わってきました。また自身がプレゼンをする立場になった際には、話し方に抑揚をつけたり、身振り手振りを交えたりするなど、さまざまな工夫をしてきました。ただし、それらはあくまでも自己流であったため、一度、プロの講師から体系的な指導を受けた方が良いと判断しました。
自社の歴代の社長がマーキュリッチ社の指導を受けてきたことが、今回のコンサルティング受講を決めた大きな理由
エグゼクティブ向けマンツーマンコンサルティングの講師に、マーキュリッチを選ばれた理由は何だったのでしょうか
大山様 実は当社では、前社長や前々社長もマーキュリッチの西野さんからマンツーマンのプレゼン指導を受けてきました。「非常に実践的で良かった」という話を聞いていたのが、マーキュリッチさんにお願いすることにした大きな理由です。
またマーキュリッチさんには、当社の社員に対しても、プレゼンテーション研修やリーダーシップ研修などの研修を10年以上にわたって実施いただいています。長年当社がお世話になっている研修会社が、どのような研修をおこなっているのか、自身も経験したいという思いもありました。同様にマンツーマンコンサルティングに関しても、今後ほかの役員が受講する際の参考にもなると考え、自身でも体験しておくことにしました。
実践的かつ体系的だから学んだことが定着しやすい
コンサルティングは、実際に実践的なものだったでしょうか
大山様 実践的かつ体系的なプログラムでした。最初のセッションでは、過去に私がおこなったプレゼンの動画をいくつか事前に西野さんに提出し、それを見ていただいたうえでフィードバックを受けるところから始まりました。その後は、私が西野さんの前で模擬プレゼンをおこない、それに対してフィードバックをいただいたり、西野さんご自身がお手本を実演してくださったりとの形式でセッションが進行していきました。
その際に印象的だったのは、私がプレゼンをしている様子をスマートフォンで撮影し、プレゼン後にその動画を一緒に見ながら、西野さんから「今のここの言い方はこうしたほうがいい」といった指摘を受けたことです。言葉だけではなく、映像で確認しながら指摘を受けた方が、何が課題で、どう改善する必要があるのかを視覚的なイメージを伴って理解することができます。これまで自分がプレゼンをしている様子を客観的に見る機会はほとんどなかったので、新鮮な発見も多くありました。
また最後のセッションでは、守秘義務を結んだうえで、実際の説明会で使用する予定のプレゼン原稿を題材に用いました。そうした点でも、実践に即した内容でした。
一方で、西野さんのコンサルティングは、体系的でもありました。プレゼンを「コンテンツ」(内容)、「ストラクチャー」(構成・組み立て)、「デリバリー」(表現技術)の3要素に整理したうえで、それぞれの要素について、論理的にレクチャーしていただけました。
まずプレゼンの理論を体系的に理解し、次にそれを模擬プレゼンで実践するというプロセスが踏めたことで、教えていただいた内容をより着実に定着させることができました。
西野からは、具体的にはどのようなフィードバックを受けましたか?
大山様 私は、普段からプレゼンにおいては、抑揚や強弱を意識しつつ身振り手振りを交えながら話すなど、デリバリーの面は工夫をしていました。そうしたこともあり、デリバリーに関しては、西野さんからは概ね高い評価をいただきました。
ただし一点だけ、身振り手振りや目線の配り方について、「もう少しゆっくり大きく動かしたほうが、聞き手に伝わりやすく、信頼感のある落ち着いた印象を与えられる」という指摘を受けました。確かに動画で確認すると、自分がイメージしている以上に目線やジェスチャーが小刻みになっていました。
一方でコンテンツやストラクチャーに関しては、特にプレゼン後の質疑応答の場面を中心に、丁寧なフィードバックを受けました。私の場合、自分が知っていることや考えていることを伝えたいという思いが強くなると、一つの受け答えの中で、あれもこれもと話を盛り込みがちになります。そのため論点過多となり、本当に伝えるべきことが伝わりにくくなることが課題でした。
そこで西野さんからは、論点をできるだけ絞り込み、シンプルに伝えることの重要性を指摘されました。そのうえで、「ポイントは2つあります」というように、先に回答の構造を示してから話す型や、「これを選択した場合の長所は××、短所は××」といったように、対になる要素を示しながら答える型など、聞き手の理解を深めるための具体的な手法についても教えていただきました。
西野さんは、私のプレゼンの長所や改善点について、何でも率直に伝えてくださる方でした。質問や疑問点にも、その都度丁寧に答えてくださいました。ざっくばらんなやり取りができたと思います。
ちなみに西野さんには、4回のセッション以外にも、私がテレビの経済情報番組に出演した際には、番組内での私の話し方等についてフィードバックをいただきました。
「シンプルに話す」ことを心がけるようになった
コンサルティングを受けた結果、どのような変化や成長を感じられましたか?

大山様 いちばん感じていることは、プレゼンに臨む際の「意識が変わった」ことだと思います。2026年4月の上場持株会社の社長就任以降、決算説明会や株主総会をはじめとしたさまざまなプレゼンの機会がありましたが、いずれも論点過多にならないように「シンプルに話す」ことを心がけました。
6月末から7月初旬にかけてはヨーロッパに出張し、現地の主要な株主のみなさまにお話をする機会がありました。その際にも、伝えたいことをすべて話すのではなく、あえて回答を短く切り上げるように意識しました。双方向のやり取りにならないと、相手も聞いているだけになってしまい、関心を持続しにくくなるからです。
とはいえ、話しているうちに調子が乗ってくると、つい話が広がってしまうこともあります(笑)。だからこそ意識し続けることが大事であり、これを続けているうちに「シンプルで的を射た話し方」が身についてくると考えています。
今年度は、大山社長以外にCFO(最高財務責任者)や三井住友信託銀行の社長にも、当社が提供するマンツーマンコンサルティングを受講いただきました。三井住友トラストグループ様が、トップマネジメント層のプレゼン力の強化に注力している理由は何でしょうか
大山様 どれだけ優れた経営戦略を策定し、実行していたとしても、社外への発信が不十分であれば、私たちの取り組みが広く深く理解されることはありません。業績さえあげていれば、評価される時代ではもはやなくなっています。経営者には経営戦略の策定力や実行力とともに、プレゼン力を含めた発信力が強く求められるようになっています。
発信力の重要性は、社内に対しても同様です。私も三井住友信託銀行の社長時代には、国内外の全拠点を訪問し、タウンミーティングを通じて、社員に自分の思いを直接伝えるといったことをおこないましたが、こうしたことは当社に限らず、今では多くの企業が実施しています。経営者は社内に対しては、会社のパーパスやビジョンを社員に浸透させる伝道師の役割も担っています。
そうした中で、マーキュリッチさんが提供しているマンツーマンコンサルティングのようなプログラムを経営者層が受ける意義は、より高まっていると感じています。
本日はご多忙の中、貴重なお時間を割いていただき本当にありがとうございました
※三井住友トラストグループ株式会社 ホームページ
※取材日時 2026年7月
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