株式会社電通テック様は、デジタルを起点としたプロモーション、マーケティング支援、などを幅広く手がけるプロモーションプロダクションです。今回同社では、マネジメントクラスを対象にリモートマネジメント研修を実施しました。

この研修には同社社員のみならず、グループ会社の社員にも数多く受講していただきました。研修の講師は、当社の西野浩輝が務めました。この研修を企画・運営された人材活用戦略部の船越由布子部長に、研修を実施することにした背景や狙い、研修会社にマーキュリッチを選んでくださった理由、研修内容に対する評価などについて、お話を伺いました。

リモートマネジメントへの社内ニーズ・関心が高まっている最適のタイミングで研修を実施できた

― 御社では2021年度、マネジメントクラスを対象にリモートマネジメント研修を実施されました。この研修をおこなうことにした背景を教えてください。

船越様 リモートマネジメント研修を最初に検討したのは2020年度のことでした。当時、当社も新型コロナウイルス感染症の影響で、リモートワーク中心の業務スタイルに移行せざるを得なくなっていました。

私たちは社員の中でも特に若手社員が「会社の現状や未来、リモートでの働き方などに何か不安を感じてはいないだろうか?」と考え、若手社員全員にヒアリングをすることにしたんですね。その結果多かったのが「リモートワークになってから、上司とのコミュニケーションが十分に取れていない」という声でした。

一方、マネジメント層にも話を聞いてみたところ、「部下とのコミュニケーションが不足していることは自分達も感じている。だが、実際に何をどうしていいかわからない」といった声が多く聞かれました。そこで「これはマネジメント層へリモートマネジメントに関して何か手を施す必要があるな」ということになったわけです。

ところが2020年度は、諸事情により実施を断念することになりました。そして今年度、ようやく研修を実施することができました。結果的には1年延期して良かったと思っています。

― と言いますと?

船越様 既に1年以上、リモートワークを中心とした働き方が続くなかで、管理職は「リモートワーク下での部下とのコミュニケーションの取り方」について自分なりに考え、真剣に取り組んできました。ですから、今回の研修は多くの管理職にとって「これまでの自分のやり方が適切なものであったかどうかを確認できる場」となったのです。

もし昨年、まだリモートマネジメントを始めたばかりの段階でこの研修を実施していたとしたら、受講者の腹落ちの度合いは、まったく違ったものになっていたと思います。

実を言えば、当社では以前から上司と部下がコミュニケーションをとる場面が業務上必要なときのみに偏っていることが課題でした。上司にはもっと積極的に部下から今後のキャリアビジョンについての話を聞いたり、プライベートなことにも相談に乗ったりしてほしいと感じていました。

そこで2018年から管理職向けにコーチング研修をおこなったうえで、上司と部下の間で1on1ミーティングを定期的に実施してもらっていました。しかし、まだまだそれでも不十分な面がありました。

そこへリモートワークが始まり、部下とコミュニケーションを取る機会がますます減ってしまったため、多くの管理職が「これはやはり大きな問題だ。もっと部下とのコミュニケーションを密にしなければ……」といった意識や姿勢に変わってきたんですね。ちょうどそんなタイミングで、今回リモートマネジメント研修を実施することになったわけです。

講師自身の「18年間のリモートマネジメントの中で、私もいろいろと失敗してきました」という言葉に共感し、納得した

― 今回、リモートマネジメント研修の研修会社に、マーキュリッチを選んでくださった理由は何でしょうか?

船越様 講師を務めてくださった西野さんに最初にお会いしたときに、西野さんは「リモートマネジメントについては、18年間の中で私もいろいろと失敗してきました」とおっしゃっていました。この言葉に隠されている様々なお話を聞くうちに「ぜひ西野さんにお願いしたいな」と思ったんです。

マーキュリッチさんでは18年前の会社設立当初から、リモートワークを実践してきたと聞きました。18年前と言えば、リモートワークを導入している企業はほぼ皆無だと思います。

リモートマネジメントに関する社会的な知見やノウハウが世の中のどこにもないなかで、西野さんは試行錯誤を重ねながら自力で理論や方法を積み上げてこられている。その「リモートマネジメントの第一人者」である西野さんであれば、失敗談も含めて、自身の経験に根ざした“生きた話”を受講者にしてくださるのではないかと思いました。

受講を義務づけられている社員以外にも、多くの社員が受講を希望

― 今回の研修の受講対象は、部下をもっているマネジメントクラスでしたが、実際には対象者以外の社員も多く受講されていました。

船越様 部下との1on1ミーティングを担当している管理職80人については、受講を必須としました。そのほかのマネジメント層に対しても「興味のある方はぜひ受講ください」と呼びかけたところ、予想以上に受講希望者が多く集まり、全部で150人以上が今回の研修を受講しました。

その中には当社の社員だけではなく、グループ会社の社員も含まれていました。当社でリモートマネジメント研修を実施することを知ったグループ会社の社長が、「それはうちの管理職にもぜひ受けさせたい」と強く希望され、対象を広げることにしたのです。

このテーマについては、受講対象者であるマネジメント層も、経営者層も、強い関心があることを実感しました。あらためて社内でもニーズが高いことを実感し「実施する意義があった研修」だったと思います。

― 研修を通じて、受講者には何を得てほしいと考えていましたか。

船越様 まず一つは、先ほども話したように、自分がこれまでやって来たことが適切であったかどうかを再確認する場にしてほしいということです。そのうえで、部下とのコミュニケーションをさらに円滑にするための環境づくりの方法や、コミュニケーション上の具体的なテクニックを身につけてほしいと考えました。

自分の考え方・やり方が間違っていないことを確認できた

― 今回の研修には、船越様ご自身も受講者の一人として参加されました。実際に研修を受けてみられて、どんな感想を抱きましたか。

船越様 これまで自分が取り組んできたことを再確認できるという点では、これ以上ない場になりました。

私自身、会社がリモートワークになってから、部のメンバーに対して「『3分Teams』をどんどんやろうよ」と声をかけてきました。離れて仕事をしていると、上司や同僚の状況がわからないために、ちょっとした相談をしたいときでも連絡を取ることを躊躇してしまいがちです。

しかし、この「ちょっとした相談」ができるかどうかが、仕事の成果や人間関係づくりに大きく影響します。そこで「今、3分Teamsやってもいいですか」「いいよ」といった感じで、上司や同僚に気軽に相談できるカルチャーをチームの中に作りたいと思ったんです。

西野さんも研修の中で、メンバー同士がこまめに連絡を取り合うことの重要性を強調しており、そのための方法をいろいろと教えてくださっていました。研修を通じて「自分の考え方、やり方は間違っていなかったのだな」と確信が持てました。

「根本的な考え方」と「具体的なやり方」の両方を示してくれた

― ほかの受講者のみなさんは、研修の内容をどのように評価してくださっている様子ですか。

船越様 西野さんは、研修の中で「チーム内のコミュニケーションを円滑にするために、リーダーとは別に『コミュニケーションリーダー』を作っておくこと」を提案されていました。あの話は特に多くの受講者の印象に残ったようです。

受講後のアンケートでも、「今度うちの部でも、コミュニケーションリーダーを設けてみようと思います」という声が多くありました。リモートマネジメントについての「根本的な考え方」と「具体的なやり方」の両方を示してくださったので、受講者にとって納得感の高い研修になったのだと思います。

また、アンケートからは「短いが濃い時間だった」「もっと話を聞きたかった」「こういうことをやってみようと思えた」「自分のやり方の軌道修正ができた」などポジティブなコメントが数多くありました。

また、西野さんご自身に親近感を抱いた受講者も多かったのではないかと推察しています。西野さんは元リクルートのトップ営業で、かつては「ビジネスパーソンは結果がすべて」という考え方をしていた時期があった。ところが、ある時からそういう考え方では、部下は自分について来なくなり、部下自身の成長を図ることもできないことを痛感し、そこからマネジメントのあり方を必死に模索するようになった。受講者に向けて、そういった西野さんご自身の経験談を話されていましたよね。

実は当社のマネジメント層の中にも「ビジネスは結果がすべて。部下も結果重視で評価する」といった古いマネジメント観からの脱却を図ろうとしている方が数多くいます。そういったなかで、西野さんのマネジメント論は、きれいごとの理想論ではなく、現場で実際に苦労をしてきた中で編み出されたものであるからこそ、多くの受講者の胸に響いたのではないかと思います。

部下のキャリアアップをサポートするためのスキルを身につけてもらいたい

― そんなふうに言っていただけると、うれしい限りです。最後に今後の御社の研修計画について教えてください。

船越様 私たちが最終的に目指しているのは、管理職が一人ひとりの部下のキャリアビジョンをしっかりと理解し、部下のキャリアアップをサポートしていける状態を作りあげることです。そのためには、まずは上長と部下間のコミュニケーションを円滑にする必要があると考え、リモートマネジメント研修を実施しました。次に取り組むべきなのは、部下のキャリアビジョンの実現をサポートするためのスキルをマネジメント層に身につけてもらうことだと考えています。

また、部下メンバーにも今回のようなマネジメントの根幹の考え方やリモートにおけるコミュニケーションの方法などは是非知ってほしいと思っていて、そのうえでマネジメント層を支えてほしいと思っています。

そうすることで組織はどんどん強くなり、もっと成長していくと考えています。

マーキュリッチさんには、今後も色々ご相談させていただくと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

― こちらこそ今後ともどうぞよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。

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※取材日時 2021年8月
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