大塚化学株式会社様は、化学品の製造を手がけている大手メーカーです。同社では土佐浩平社長の強い思いのもと、今回「役員・社長向けプレゼンテーション研修」を実施しました。さらには「部長層向けにもプレゼンテーション研修を実施されました。いずれも講師は西野浩輝が務めました。

この研修の企画運営にあたった人事部専任課長の中田泰広様に、研修の狙いや研修会社にマーキュリッチを指名していただいた理由、研修内容をどのように評価しているかなどについて、お話を伺いました。

聴き手に「熱意が伝わる」プレゼンができていないことに課題を感じていた

― 今回、なぜ社長・役員層を対象としたプレゼンテーション研修を実施したのか?研修の狙いを教えてください。

中田様 発案者は当社の土佐浩平社長です。これまで当社ではプレゼンに関する研修等をおこなったことがなく、役員層も我流でプレゼンに臨んでいました。そこで一度体系的にプレゼンの理論やスキルを学ぶ機会を設定したほうがいいだろうという考えから、実施することにしました。

社長自身は、役員層のプレゼンに対しては、「こちらが伝えたい思いが、十分に相手に伝わるプレゼンになっていない」ことに課題を感じていたようです。例えばプレゼン資料の作り方にしても、相手に理解してもらうという意識がまだ足りない。また熱を込めて話すとか、表情豊かに身振り手振りを交えて話すといったことが弱い。そこへきて、新型コロナウィルスの状況が起き、オンラインでのプレゼンテーションの機会も増えました。「リアル・オンライン両面におけるプレゼンテーション力を高めたい」という強い思いが社長にはありました。

研修後も、受講者が成長し続けられる研修内容だと感じた

― 研修会社にマーキュリッチを選ばれたのはなぜですか。

中田様 単発のイベントに終わらない研修を提供してくれる会社だと判断したからです。

マーキュリッチさんでは、フィードバック眼(プレゼンを分析してフィードバックする力のこと)を研修中に受講者に修得させることを大切にしていますよね。フィードバック眼が身につけられれば、研修が終わって日々の業務に戻ったあとも、自分や他者がプレゼンをしたときに、そのプレゼンの長所や改善点を分析することによって、自分のプレゼン力を自ら伸ばしていくことが可能になります。研修後も受講者が成長し続けられる研修内容になっているところに、魅力を感じました。

― 研修を実施するにあたって、マーキュリッチに要望したことは何かありましたか。

中田様 講師を務めた西野さんには、「役員層が実際にプレゼンをする様子をビデオに撮ったものを事前にお送りするので、それを見て、一人ひとりのプレゼンの長所や改善点を分析したうえで研修に臨んでほしい」とお願いしました。

研修の中で、「Aさんはビデオの中でこういう話し方をされていましたが、これは○○の点でとても良かったですよね」「でも○○についてはもっとこうしたほうがいいと思います」といったように、受講者自身のプレゼンを題材にしながら研修を進めていければ、より深い学びが得られる場になるのではないかと思ったのです。本人たちとしては、思わぬところを褒められたり指摘されたりしたみたいで、いろいろと学びや気づきがあったようです。

フィードバック眼が身についたことで、部下指導のレベルも向上

― 研修の実施後、受講された役員層の方々のプレゼンには何か変化はありましたか。

中田様 まずプレゼン資料の作り方が変わりました。情報を細かく詰め込まず、ポイントだけを書くようになったため、伝えたい内容が一目でわかる資料になりました。

話し方も変わったと思います。ある役員は、「聴き手にこれを伝えたい」というメッセージはしっかりと持っている人物ではあったのですが、これまでは淡々と話していたため、せっかくのメッセージが十分に聴き手に届いていない面がありました。けれども研修後は、重要な部分については力を込めるというように、メリハリをつけた話し方をするようになったため、メッセージの伝わり方が以前とはまったく違ってきたと感じています。

また役員層は、自分がプレゼンをするだけではなく、部下に対してプレゼン指導を行う立場にあります。以前は「他者のプレゼンをどんな観点で分析すればいいのか」というフィードバック眼が身についていなかったために、感覚や思いつきに頼った指導になりがちでした。それが研修を通じて、「プレゼンの分析は、コンテンツ、ストラクチャー、デリバリーに分けておこなう」というように、ロジカルに分析するための方法を学んだことによって、部下指導もより高いレベルでできるようになったと思います。

― 研修中の西野の話の中で、受講者はどんな話がいちばん印象に残った様子でしたか。

中田様 「日常のコミュニケーションのすべてがプレゼンである」という西野さんの言葉は、かなりインパクトがあったようです。

パブリックなプレゼンテーションのときには、「どんな言い方をすれば相手に伝わるか」「自分はどう見えているか」といったことを意識できる人でも、普段のコミュニケーションの場面でそこまで気を配れる人はほとんどいません。しかし相手の心を掴み、共感させ、動かすためにいちばん大切なのは、日常のコミュニケーションです。フォーマルプレゼンテーションのプレゼンスキルが学べるだけではなく、日常のコミュニケーションのあり方を学べる研修としてもとても良かったと思います。

部長層にはプレゼンの「型」を身につけてほしかった

― 今回、当初は役員・社長向けプレゼン研修のみを実施する予定でしたが、事前打ち合わせの過程で部長向けプレゼン研修も実施することになりました。

中田様 経営層のプレゼン力の向上はもちろん大切ですが、当社全体のプレゼン力を底上げするためには、部長層がカギを握るのではないかと考えました。部長のプレゼン力やプレゼン指導力が上がれば、課長や一般社員のレベルアップにもつながるはず。そう考えて急遽研修をお願いすることにしました。

先ほども話したように、当社はこれまでプレゼン研修を実施したことがなかったため、部長層もみんな我流でプレゼンをしてきました。そこで今回の部長向けプレゼン研修は、プレゼンの基本的な「型」をしっかりと身につけられる場にしたいと考えました。

― 部長向けプレゼン研修については、受講者はどんな感想を抱いていた様子でしたか。

中田様 プレゼンは、「イントロ-ボディ-エンディング」で構成すると、ロジカルでわかりやすい内容になるという「サンドイッチフォーマット」の話が強く印象に残ったようです。研修を通じて、受講者にプレゼンの「型」を身につけてほしいという運営サイドの狙い通りの反応が得られました。また「聴き手の内面にどんな変化を起こしたいか」をイメージしながら組み立てを考えると、説得力のあるプレゼンになるという話も、多くの受講者の心に響いたようです。

あとは、[Ctrl]+[O]+[L]キーを押すとレーザーポインターに切り替わるといったように、PowerPointを使ってプレゼンをする際のTipsについても、いろいろと研修の中にちりばめてくださいました。Tipsが好きな人は多いので、これも評価が高かったですね。

― 最後に今後の研修計画を教えてください。

中田様 回は役員・社長向けと部長向けにプレゼン研修を実施したので、次回は課長層を対象にしたいと考えています。また当社は海外にも子会社を数多く抱えており、社員の中には英語でのプレゼンが必要となる者もいます。グローバル人材育成教育の一環として、今後は英語プレゼンテーション研修も実施したいと考えています。

― 本日はどうもありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

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※取材日時 2021年1月
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