英語プレゼンは「英語力が堪能」じゃないと無理でしょ?

突然ですが、英語プレゼンにおける皆さんの理解度を確認したいと思います。
以下の質問に「Yes」か「No」で答えてください。

  • 英語が下手だから、うまいプレゼンは無理
  • はじめに「自分は英語が下手である」ことを言っておくほうが無難だ
  • できるだけ、きれいな発音をするべき
  • 幼稚な英語はかっこ悪いから避けるべき
  • スムーズに話すのが何よりも大事

実はこれらの答え、すべて「No」です。

英語を母国語としない私たちが考えがちな「誤解」です。
これらの誤解がムダに「英語プレゼンテーション」へのハードルを上げているのです。

その最たる例がタイトルにもある【英語プレゼンは「英語力が堪能」じゃないと無理】というものです。

こういった間違った認識を改め、正しいやり方で行えば、グローバルで渡り合えるプレゼンをする事は可能なのです。

今回、グローバルシーンで活躍するビジネスパーソンに対して研修・コンサルティングを行い、また、自身も英語でのプレゼンテーションやスピーチを行う、弊社代表の西野が英語プレゼンに関するよくある疑問や悩みについてお答えします。

西野浩輝写真マーキュリッチ代表取締役
西野浩輝
「人は変われる!」をモットーに年間150日の企業研修をおこなう教育のプロフェッショナル。トップセールス・経営者・外資系勤務など、これまでの自身の経験を活かして、グローバルに活躍できるプレゼンター人材の輩出に取り組んでいる。
西野著書写真

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英語力は必要かどうか?

良い英語プレゼンをするには、もちろん、ある程度の英語力は必要です。
しかし、英語が堪能であることは「マストではない」と言いきれます。

英語を母国語としていない中東の国籍を持つ人のプレゼンを見た時のことです。
彼らの英語は相当なブロークンで、文法も言葉の使い方も間違いだらけでした。

しかし、ネイティブの聴衆は大きく頷いていました。十分に英語を母国語とする人たちに伝わっていたのです。

また、逆のパターンで、英語を母国語とするネイティブスピーカーのプレゼンが伝わっていない場面も幾度となく見てきました。

つまり、英語プレゼンにおいて「英語力以上に大切な要素」があるという事です。

もう1つの誤解「英語プレゼンは派手な演出が求められている」

今度は違った角度で、英語プレゼンにおける皆さんの理解度を確認したいと思います。
前の質問と同様に「Yes」か「No」で答えてください。

  • 英語プレゼンだから、ジョークを言った方がよい
  • ビジュアルツールを使って、より見栄えよく演出することを心がける
  • まじめな内容だから、笑顔はなくてもよい
  • ひきつった笑顔なら、笑顔はない方がよい

実はこちらの答えもすべて「No」です。
少し意地悪な質問だったかもしれません。

スティーブ・ジョブズをはじめ、ネイティブのプレゼンを見てきた私たちは「エンターテイメント性を持たせた演出」が大切だと思い込んでいる節があります。

ビジュアルツールを駆使し、ジェスチャーをたっぷり使い、時には歩き回りながら聴衆に訴えかける姿は確かにインパクトがあります。
ジョークを交えつつ、ウィットに富んだトークを展開するとウケもいい。

でも、ちょっと待ってください。ビジネスプレゼンにおいて、それが一番求められていることなのでしょうか?

ズバリ、言いましょう。

聞き手はあなたのショーが見たいわけでも、スムーズに話してもらうことを期待しているわけでもありません。

あなたのプレゼンを通して、価値と熱意を感じ「今日はいい話を聞けたな」という満足感を持って帰りたいのです。

我々日本人は英語が母国語ではありません。

だからこそ、日本語プレゼン以上に「何を伝えたいのか?」「どうしたら伝わるのか?」にエネルギーを注ぎこまないといけないのです。

そのためにも、プレゼンの価値創出に直結しないようなことを避け、本当に大切なことにフォーカスする必要があります。

大切なことは「ロジック」と「演じる力」

日本人がグローバルで渡り合えるプレゼンをするために、障害となるものの1つに、「完璧主義」志向があります。

文法や発音を少しでも間違えないように気にしすぎてしまい、それゆえ本来持っている力を発揮できていない。

要は「完璧主義」のために、余計なところに力をかけ過ぎているのです。

英語、日本語に関わらず、プレゼンテーションにおいて大切な2つの要素があります。

それは「ロジック」と「演じる力」です。

この2つについて少し説明します。

ロジック ~シナリオ作りと構成力~

ここでいうロジックは「シナリオ作りと構成力」を指します。

プレゼンテーションにおいて、シナリオ・構成は極めて重要であることは誰もが同意するところでしょう。
良いプレゼンに仕立てるために、ここに時間もパワーをかける必要があります。

だからこそ、英語でいきなり作り始めるのではなく、まずは母国語で考える。
パワーポイントにいきなり向かうのでなく、シナリオフォーマットに沿って構成や流れを「ああでもない、こうでもない」と試行錯誤しながらロジックを作りこむ。
そうして十分に納得いくシナリオができたと感じたら、日本語でスライド化する。

その後、はじめて英語に変換していく。

聞き手は言葉そのものでなく、流れ・ロジックによって理解し、納得し、腹落ちします。
つまり、文法や細部の言葉でなく、内容が分かりやすく伝わるかどうかがキーになるという事です。

だから、ロジック・組み立てに注力するのが成功の近道になるのです。

演じる力 ~自信「ありげ」に振る舞う~

英語力に自信が持てないと気後れしてしまい、萎縮したプレゼンになりがちです。

だからといって、「自信を持ってプレゼンしろ!」などという無茶なアドバイスはしません。「自信を持て」と言われて、それができたら苦労しませんよね?

ではどうすればいいのか?

頑張って、自信「ありげ」に振る舞うのです。
要は、演じること。

そうすることで、自分自身を鼓舞することができ、堂々としたプレゼンを行うことができるようになります。

また、演じるのは自分のためだけでなく、聴衆のためでもあります。

考えてみてください。
聞き手として、不安げに話されるよりも堂々とプレゼンしてくれたほうが安心しませんか?

さらに大事なポイントがあります。

それは、英語プレゼンでは日本語プレゼンより何倍も「自信ありげな態度」が評価されるということ。
グローバルでは、堂々と自信ありげにプレゼンすることはある意味、Mustなのです。

自分自身のためにも、聴衆のためにも頑張って演じることで、何倍も価値を感じさせるプレゼンテーションに仕立てることができます。

つまり、今もっている英語力で「シナリオ作りと構成力、そして演じる力」を高める事が、英語プレゼンスキルを高める最短のルートだといえます。

英語プレゼンスキルを高める最短ルートを提供しています

マーキュリッチでは「今もっている英語力で伝える力を磨く」英語プレゼン研修、マンツーマン・コンサルティングを提供しています。

英語プレゼンにおいて実用的なテクニック

動画

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コラム

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研修に関するよくある質問

Q1.研修は日本語と英語どちらで行われますか?

A1.コースによって異なります。以下の表を参照してください。

TOEICの目安コースプレゼン講義プレゼン演習フィードバック(受講者からプレゼンター)フィードバック(講師からプレゼンター)
~500初級日本語英語日本語日本語
501~800中級英語&日本語英語英語&日本語英語&日本語
801~上級英語英語英語英語

Q2.研修においてTOEICの成績は関係しますか?

A2.コースを選択いただくにあたっての参考にして頂いています。

Q3.当社の業務に応じて、研修内容をカスタマイズしてもらえますか?

A3.大丈夫です。講師と打合せをして内容を決定していきます。

その他の質問に関してはこちらからご確認ください。

いかがでしたか?英語プレゼンテーションにおいての認識が少しは変わりましたか?