
「リアルでの営業では商談から成約につなげられていたのに、オンラインになった途端に成約率が大きく下がった」という声を多数聴きます。
不慣れな環境下で苦戦するところから”オンライン商談の勘どころ”を早期につかむための知識とスキルを提供します。
もうリアル商談オンリーに戻ることはない
オンライン商談はコロナをきっかけに一気に成長期に入りました。2019年末時点では11.6%しかなかった日本のオンライン商談浸透率は、コロナによって一気に伸びることになりました。
最初はやむなく対応せざるを得ないという理由から始まったオンライン商談ですが、顧客にとっても営業にとってもメリットも少なからずあります。一度進化した文明がもう元には戻らないように、今後オンラインでの営業スタイルがなくなることはありません。
リアルでの商談とオンラインでの商談の両方に対応できるハイブリッドな営業スタイルを確立していくためにも、まずはオンライン商談という武器を磨く必要があります。
オンライン商談とリアルでの商談の違い
オンラインでの商談では「相手との空気感の共有」が難しくなります。顔は見えるし、声も聞こえてくるものの、微細情報の欠如により相手の感情が読みにくくなります。これを我々は“対話の画素数が下がる”と表現しています。
その結果「いまの話、刺さったんじゃないか?」「いまの反応は何か気になるところがあるのではないか?」といった察知力が働きにくくなります。
逆にそういった察知力を働かせようとか、相手との心の距離をうまく縮めようと考えていないスピーカーにとってはオンライン商談に難しさを感じないケースが見られますが、それは「本来やるべきコミュニケーションの機微」をそもそも無視していたことになるのでそれも問題です。
また通信による少しのタイムラグがリズムよい会話を阻害することも課題です。 このように総じて“感性を活かしたコミュニケーション”が弱くなることが非対面営業の難しさをつくっています。
オンラインのコミュニケーションによってマイナスされる「感性を活かしたコミュニケーション」を補完するのと同時に、オンラインでも制約を受けない「論理的に価値を提供でいるコミュニケーション」をより磨いていくという両面により強化を図ることが商談に求められます。
それが実現できたときには、単にオンラインに強くなるTIPS的なテクニックを得ただけではなく、オンライン・オフラインの両面でより一層の強化を図っていくことができます。
研修においても受講者への意識付けとして「オンライン商談でよくある問題と解決の方向性」をお伝えしています。以下の動画ではその一部をご覧いただけます(音声が出ますので、音量にご注意ください)
研修のねらい
商談によってもたらしたい結果は何なのか?
これらをありありとイメージした上で、相手に与えたい印象を身につけ、オンライン商談を行うにあたっての必要なスキルを習得することをねらいとしています。
研修の全体像をこちらの動画でご確認頂けます(音声が出ますので、音量にご注意ください)
この研修ではオンライン商談において重要なポイントを「オンライン商談に臨む準備」「ベースの雰囲気作り」「アイスブレーク」「ヒアリング」「プレゼンテーション」「複数人によるオンライン商談のコツ」のステップで1つずつ習得していきます。
プログラム内容(概要)
1.オンライン商談に臨む準備
オンラインにおける様々な制約の内の1つは「視界に入る情報が制限」されてしまうこと。これは話す側・聞く側の双方ともに、その場で得られる情報が対面時より少ないということを指します。
つまり、オンラインで商談というだけでマイナスからのスタートになってしまうという事です。
これらをふまえて、このステップでは以下の内容を学んでいきます。
- プレゼンスを高める環境設定
- 事前のティーアップ(ハイポジションから商談をスタートさせる工夫)
- 商談前のイメージング
- 自分のテンションを上げる理由
2.ベースの雰囲気作り
オンライン商談では、EQ的コミュニケーションが取りづらくなるため、「雰囲気づくり」は対面での商談よりも意識して行っていく必要があります。
このステップでは、相手を尊重しつつも自分の領域に引き込む「雰囲気づくり」の方法を学んでいきます。
- 築くべき2つの雰囲気
- 雰囲気づくりを実現するアプローチ(心がけ、話し方、聞き方)
3.アイスブレーク
オンライン商談の冒頭において特段意識をせずに開始した場合、空気感が醸成されず徐々に相手が警戒心を抱き、最終的に不信感をもたれてしまう。
これは何としてでも避けたいことです。
その為に「冒頭で空気をほぐす」必要があります。
しかし、いきなり本題に入る「相手不在」でのスタートのきり方や、関係ない話をダラダラと続け「相手の時間を奪う」ことがあってはなりません。
このステップでは、アイスブレークの具体的な手法を演習交えて学んでいきます。
- オンラインアイスブレークの鉄板ネタ
- オンラインでの雑談
- アイスブレークの段階で把握しておきたいこと
- 【演習】アイスブレーク・ロールプレイ
4.ヒアリング
商談におけるヒアリングは対面では通常「ニーズを深く聞き出す」ことにフォーカスして行います。
しかし、オンラインにおいて顧客の反応は低下しがちです。その状態を瞬時に察知し、さらに顧客に踏み込んだ質問をする事は至難の業です。
このステップでは、ヒアリング本来の目的「ニーズを深く聞き出す方法」と併せて「反応を引き出す方法」を学んでいきます。
- 反応を引き出す3ステップ(反応する、引き出す、乗っかる)と具体的なテクニック
- オンラインで相手から深いニーズを引き出すコツ
- 思考(頭の中で何を描きながらヒアリングを進めるか)
- 質問(尋ねるべきことを上手く尋ね引き出すヒアリング術)
- ヒアリングの基本フォーマット(ヒアリング・サイクル)
5.プレゼンテーション
オンラインでのプレゼンは、「顧客の心理」を理解し工夫を施すことが肝要です。
またオンライン特性を活かした資料の見せ方、話の内容・構成、話し方、問いかけ等、一方通行にならない伝え方を考慮する必要があります。
このステップでは、オンライン特有のプレゼン留意点と解決策を対面でも活用できる、プレゼンのフォーマットを用いて学んでいきます。
- フォーマットを用いた根幹の伝達力を上げ方
- オンライン用のスライド資料の注意点
- オンライントークスキル
- 問いの必要性とテクニック
- 話し方の8要素
6.複数人によるオンライン商談のコツ
参加者が複数いる場合は「商談をどの様に進めていくか」という事を予め考えておく必要があります。
何の手立ても講じないと、参加者全員が遠慮し誰から発言していいか分からない等、商談が消化不良に終わる可能性もあります。
このステップでは「イニシアティブ」をコンセプトに、複数人によるオンライン商談のコツを学んでいきます。
- 適切な仕切り方
- 事前の準備と事中の心構え
研修の特徴
研修はオンライン開催でも、集合研修でも可
「オンラインでのコミュニケーションについて学ぶので研修自体もオンラインで」という考え方がある一方で「まだ不慣れだからこそオンラインでなくリアルな集合研修で」という考え方もおありでしょう。
本研修はオンライン・オフラインのいずれの場でも研修実施可能です。
貴社の課題に合わせたカスタマイズ可
オンライン商談が導入期から成長期にはいったところの昨今、多くの企業では「どこから手を付けたらよいかわからない」といった手探り状態にあります。一方で既に試行錯誤のなかでやり方を掴みつつある企業もあります。
そうした御社のオンライン商談習熟度合いによって直面する課題は違ってくるでしょうから、その課題に合わせてカスタマイズした内容をご提供します。パッケージ研修をそのままおこなうのでは実現しない効果が見込めます。
プログラム内容(詳細)
1.イントロダクション
- オンライン商談の重要性とパワー
- なぜ今「オンライン商談」が強く求められているのか?
- 「オンライン商談」の成否が営業成果に直結する
2.オンライン商談における課題
- オンライン商談におけるよくある悩み
- リアル(対面)商談のとの決定的な違い
- 「オンライン商談」習得のために押さえるべきポイント
- 【演習】あなたのオンライン商談における課題、悩みは?
3. オンライン商談に臨む準備
- プレゼンスを高める環境設定
- 事前のティーアップ
- 商談前のイメージング
- 自分のテンションを上げる
4.ベースの雰囲気づくり
- 築くべき2つの雰囲気
- キーワードは、信頼感と親近感
- オンラインで有効な「両極理論」
- オンライン商談に臨む際の心がけ
- 理想の雰囲気を作るための話し方と聴き方
- 【演習】雰囲気づくりのための課題と対策を考える
5.オンライン商談の第一歩 「アイスブレーク」
- オンラインにおけるアイスブレークの意味
- オンライン・アイスブレーク鉄板ネタ
- オンライン雑談の懐刀
6. 【演習】アイスブレーク・ロールプレイ
- 「顧客役」「営業役」に分かれて、ロールプレイ
- 講師からのフィードバック
- メンバー間フィードバック
7.ニーズの前に反応を引き出す
- なぜオンラインで深堀が難しいのか?
- 上手く反応することで相手の反応を引き出す
- 引き出す際の具体的テクニック
- 乗っかることで、信頼感と親近感に繋げる
8.オンラインで深いニーズを引き出すコツ
- 4つの図を頭に描きながら、ヒアリングを進める
・掘り下げる領域
・重要課題の特定
・プロの腕前のチラ見せ
・問題の深堀
- 【演習】自身のヒアリングの思考を分析する
- ヒアリングの3つの役割
- 基本フォーマット:ヒアリングサイクル
- オンラインで必須の「前振り」
- 相手をリードするための「モノサシ提示」とは
- 概要質問では、時間軸を伸ばす
- 2つの深堀質問
9. 【演習】ヒアリング・ロールプレイ
- 「顧客役」「営業役」に分かれて、ロープレ
- 講師からのフィードバック
- メンバー間フィードバック
10.オンライン商談でのプレゼン
- オンラインプレゼンの成否を握る要因
- 根幹の伝達力の上げ方
- 「問い」を見つけるためのマトリクス
- 聞き手の集中力を復活させる技術
11. 【演習】プレゼン・ロールプレイ
- 「顧客役」「営業役」に分かれて、ロープレ
- 講師からのフィードバック
- メンバー間フィードバック
12.複数人によるオンライン商談のコツ
- 仕切る際の基本スタンス
- 「こちら側」と「あちら側」に立てるべき対策
13.オンライン商談を得意にするマインド
講師紹介
オンライン商談研修の講師は、プログラムの開発者である西野浩輝、野村尚義が務めてまいります。

西野浩輝
「人は変われる!」をモットーに年間150日の企業研修をおこなう教育のプロフェッショナル。トップセールス・経営者・外資系勤務など、これまでの自身の経験を活かして、グローバルに活躍できるプレゼンター人材の輩出に取り組んでいる。


野村尚義
15年間で20,000人のプレゼンを指導してきたプレゼン・アドバイザー。いつも選ばれ続けるトップ1%のプレゼンの分析から、成果直結型のメソッド"ダイヤモンド・プレゼンテーション戦略"を体系化し、それを用いた指導をおこなっている。

研修の検討・導入プロセスについて

研修の検討・導入プロセスの詳細はこちらのリンク先をご覧ください